心因性とは

心の状態(たとえば不安や願望など)ストレスによって引き起こされる病気のことを心因性と言います。

どんな病気が多い?

当薬局の相談で多い心因性の疾患は『痛み』です。
痛みの中でも特に頭痛が多く、次いで神経痛腰痛といったところでしょうか。

心因性かどうかはどうやって判断するの?

腰痛においては西洋医学的診断によると、なんと85%が原因不明とされています。
西洋医学的診断では、見た目(MRIなど画像診断も含む)に異常が見られない疾患は原因を特定することが難しいのです。

心因性ということは、脳や自律神経が大いに関係するのですが、これらは数値化できないため、西洋医学的診断では原因不明となってしまいます。
病院で「気のせいですよ」「異常はありません」「加齢のせいですね」などと言われ落胆される方が多いと聞きます。
が、そういった方は心因性であることが多いように思います。

漢方の得意分野

では、その心因性疾患をふじみ薬局ではどう解決するのか。
漢方ではストレスによって引き起こされるさまざまな症状に対し、患部の病状を観察するとともに、五志の憂(ごしのゆう)が関係しているかどうかを推測します。
五志とは、怒・喜・思・悲・恐 の5つの心の動きのことです。
これらの感情が乱れると病気になると考えられています。

なんだか難しい話ですが、実は簡単です。
心配事が多くて胃が痛くなるという事例は多くの人が耳にしたことがあると思います。
不眠症のほとんどは心因性であると言うとわかりやすいでしょうか。

ストレスが強くかかった時に症状が悪化する・強く出るようなことがあれば心因性を疑います
例えば、心因性ではない腰痛の場合、冷えたり同じ姿勢で居る、患部を酷使することで悪化することが多いです。
しかし、心因性腰痛の場合は、それらの要素に加え、仕事や人間関係のストレスなど心理的要因でも悪化するのです。

また、心因性の疼痛(頭痛、腰痛、神経痛)の多くは鎮痛剤の効果がいまいち、もしくは無効なことが多いです。

心因性の場合は、患部の治療に使う漢方薬に加え、五志の憂を解決する漢方薬も同時に飲むことにより治療していきます。
心因性の痛みの場合、患部の痛みをとるような漢方薬だけでは治りが遅い、時には治らないことすらあります。
痛みをとる漢方薬を飲んでも治らない、西洋薬を飲んでも治らない。
そんな症状でお困りでしたら、ぜひご相談ください。

こちらもご参考になさってください。→治療症例(心因性疾患)