チック症の症例です。
8歳 男性
2015.07.17

もしかしてトゥレット症候群かも

運動チックと音声チックが長期間続く状態をトゥレット症候群といいます。
数種類のチック症状が併存し、それがなかなか良くならない状態をこう呼ぶようですが、
明確な境界線もないため漢方的には治療法はチックもトゥレットも同じように行います

今回の症例では、お母様が知り合いの方に話を聞いたりインターネットで検索し、
病院の場合は精神薬を処方する治療を行うことを知り、それが嫌で当薬局にご相談にいらっしゃいました。

チック症状が出たのはいつ頃ですか?

チック症は1年6か月ほど前に発症。原因やきっかけは不明。

どんな時に出ますか?

下校中と家で勉強している時に多い

どんな症状ですか?

□運動チックとして、両腕が頻繁にピクピクする・素早く肩をすくめる
□音声チックとして、咳払いをする・鼻をすする

体質チェック

・手汗が多い
・小便の回数が多い(1日10回以上)
・すぐに座りたくなる

問診と糸練功から漢方薬を選定し飲んで頂く。

20日後。
飲んですぐに効果が表れ、チック症状がほとんど無くなった。

つい最近まで調子良かったのだけれど、ここ数日再びチック症状が出るようになってしまった。
よく話を聞いてみると、チックが再び出る前の日に大きな環境変化があり、それがストレスになっているようでした

改めてみてみると、新しい治療ポイントがありました。
そちらにむけて漢方薬を変更し様子を見ることにしました。

チック症はほとんどが自然に良くなっていくと言われています。しかし良くなっていくどころか悪化する場合もあります。
西洋医学的には確かな原因はわかっておらず、使う薬は脳内ホルモンに影響する薬なので副作用がきついです。
ストレスがかかった時に症状が強く出るということで心・脳が大きく影響していることはわかっています。

漢方ではストレスで悪化する病気に対し有効なことが特に多いです。
早くよくなりますように。