心因性の動悸の症例です。
昭和40年生 女性

ものを食べると胃がドクドクして、その後に心臓までドクドクしてきます。

30代の頃からこの症状が出始め、良くなったり悪くなったりを繰り返していたそうです。
今までは症状が出ても放っておけば治っていたのですが、今回は一向に治らないためにご相談にいらっしゃいました。

お話を聞いていると、どうやら日々のストレスが大変強いように感じました。
症状としては、
・毎日、食後におなかがドクドクし、その後そのドクドクが心臓まであがってくる
・心臓のドクドクがはじまると、脈拍も増えている
・みぞおちのあたりに何かがつっかえている気がする
・食欲がない(食べるのがこわい、悪化するかもという不安)
・もちろん病院での検査で異常は見つからなかったそうです

お肉を食べると悪かったり、コーヒーがおいしく感じられない、など胃がとにかく弱っている様子です。
百草丸を飲むと、少しは良くなるそうです。

胃の症状ですから、もちろん胃を元気にする漢方薬は必要だと思います。
しかし、この方の場合は精神的な問題を抱えていて、それによって症状が悪化しています。

問診と糸練功によって、胃を元気にして気のつっかえをとる漢方薬と、ストレスにいい漢方薬を飲んで頂くことにしました。

それから1週間後。
「食欲が出て食べられるようになりました!」と喜んでいらっしゃいました。
胃のドクドクと心臓のドクドクも良くなってきていて、イライラも軽快。

「ストレスで悪化していた症状が改善してきたので、今後は体力(筋力・持久力)をつけたい!」と希望されました。
詳しくお話を聞くと、
・手足に力が入りにくい
・下半身がガクガクする感じがする
・疲れやすい
というお悩みでした。

心因性の動悸の漢方薬はいまやめるとまた再発しそうなので継続して頂き、もう1種類、漢方薬を追加させて頂きました。

胃の症状だからといって胃薬を飲めば治るというものばかりではありません。
また、胃薬と言っても漢方薬では何種類もあります。
その中から、問診や見た目などから体質を見極めて適切な漢方薬をお選びしています。

この方の場合は、心因性の要因が強いと感じ、そちらに対する漢方薬もお出ししました。
そうすると症状の改善がとても速いです。

体質改善ができる漢方薬はこういった症状でお悩みの方にもおすすめです。