頭痛と肩こりの症例です。
40代 女性

20代前半から頭痛に悩んでいます。

頭痛が出るときの条件は
肩こりがひどい時
疲れがたまると
冷えると
生理前になると
天候が悪い
とのことです。

20代前半のころに歯の治療をしてから悪くなったのではないかといいます。

頭痛の場所
①後頭部と首すじ
頭頂部と鉢まわり(主に額とこめかみ)

頭痛がひどい時には吐き気めまいも起きるので、そうならないようにいまは1~2ヶ月おきに整体に通っている。

また、頭痛や肩こりには葛根湯が効くとご存知で、頭痛が起きた時に飲むようにしていたそうです。
しかし、葛根湯を飲んで頭痛が治まるときとまったく効かないときがあり、その区別はわからないといいます。

問診と糸練功でチェックし、3種類の漢方薬を飲んで頂くことになりました。
①の頭痛に対しては温めて冷えを発散させる漢方薬を1つ。
②の頭痛に対しては血流の悪化と水の影響を改善する漢方薬を1つ。
そして体質改善としてもう1種類、こちらは毎日飲んで頂きます。

21日後に再びご来店

頭痛と肩こりの様子を伺ったところ
「(肩こりと頭痛が)ひどいときに漢方薬を飲むと、スーっと抜けるように楽になります。」
と喜んで仰いました。

どちらの頭痛に対しても飲んですぐに効いたそうです。
朝から頭痛が出ているときにも、朝1回飲めば夜まで効いているそうです。
痛みがだいぶ楽になったようで、私も嬉しい限りです。

たびたび現れる頭痛はすぐに解決できるものの、頭痛体質はすぐには治りません。
継続して漢方薬を飲んで頂くことになりました。
つづく

治療のポイント

葛根湯は「風邪のひきはじめに飲む風邪薬」としてとても有名な漢方薬です。
葛根湯は体を温めて発散を促す漢方薬であるため、風邪で熱がこもっている場合に発汗させることにより余分な熱を発散(放熱)させる働きがあります。

この温めて発散させる作用を利用し、肩こり頭痛などにも使われます。

しかし、どんな肩こり・頭痛にも有効かと言いますとそうではないのが漢方薬の難しいところであり醍醐味であります。

今回の症例の頭痛は、原因や症状が2種類ありました。
①の頭痛に対しては葛根湯が効きそうですが、②に対しては効かないと考えられます。
ご本人からしたらどちらもつらい頭痛であることには変わりないので効くときと効かないときの判別は難しいですね。

今回こういったことをご説明したので、その後はうまく調節して飲んで頂いています。

症状に応じて臨機応変に飲み方を調節できるようになるのが理想です。
私が理屈っぽく説明するせいか、みなさん段々にそうなっていくことが多いのは喜ばしいことであります。

しっかり漢方薬を飲んでつらい症状にさようなら。
体質改善して漢方薬からもさようなら。
それがふじみ薬局が目指す漢方治療です。