ストレスが痛みを起こす~心因性腰痛症~ 関節痛・神経痛(漢方治療症例)
坐骨神経痛の症例です。
30代 男性
漢方薬を飲み始めてから2ヶ月。
今までは、たまに痛みが出るときがあり、そのたびに鎮痛薬を飲んでいたが、
ここ最近は一切飲んでいないとのこと。
「今までは痛みが出るのが不安でつい飲んでいたけどもう平気になった」
前回気になっていた
長時間運転していると出る痛み も消失
しかし、今回は
仕事でストレスを強く感じた時に痛みが出た
という気になる症状が出ました。
※実は『痛み』は痛む場所(今回の場合では腰や腕)で感じているのではなく、脳が感じていることもあります。
患部が炎症を起こしていたら、まずはその炎症をとり修復する働きのある漢方薬が必要になりますが、
ストレス(五志の憂)による痛みでは患部の炎症に加え、脳(神経)が敏感になってしまっていることも考えられます。
そこで、糸練功で五志の憂をチェックしたところ反応あり。(抑肝散加芍薬黄連証)
今までの痛みに対する漢方薬に加え、五志に対しての漢方薬を夜1回だけ足すように変更。
↓
14日後。
◎ストレスによる痛みは出なくなった
※実はこういったケースは少なくありません。
西洋医学では心因性腰痛症(しんいんせいようつうしょう)と呼びます。
以前にも書きましたが、西洋医学中心の病院では、腰痛の85%が原因不明と言われています。
そうです。
心・感情・自律神経といった、機械で測定することが難しいものが影響している病気・疾患は西洋医学の苦手な分野です。
うつ病の患者さんの多くも腰痛を持っています。
その場合は、うつが治るに連れて腰痛も取れていきます。
漢方には「気」という概念があり、それを治療する手段もあります。
気を発散させる、気のめぐりをよくすることができる漢方薬はたくさんあります。
そういった漢方薬を飲むことで心因性腰痛症も治るのですね。