子宮内膜症(チョコレート嚢腫)と子宮筋腫を漢方で
子宮内膜症(チョコレート嚢腫)と子宮筋腫
昨年の検診で子宮内膜症(チョコレート嚢腫)と子宮筋腫がみつかりました。
「病院の薬はなるべく飲みたくないけど、なんとか治したいです。」と相談にいらっしゃいました。
サプリメントや健康食品もまだ試していません。
気になる症状は?
困っていることは、下腹部の鈍痛、右下腹部の痛み、排便痛、足のむくみ、貧血(血液検査)です。
おへその下あたり(下腹部)の痛みは、鈍くてずし~んとした痛み。
右下腹部の痛みは、突然きて立っていられないほどの強い痛みとのことです。
糸練功でチェック(子宮)
貧血を治す漢方薬 と 筋腫や内膜症といった余分なものを排泄する漢方薬 の2種類を飲んでいただきました。
漢方薬を飲んでみて
漢方薬を飲んで2週間後の問診では「子宮のズーンとした感じが楽かも!」と仰いました。
さらに1ヶ月後くらいから徐々に痛みが軽くなっていき、3ヶ月を過ぎたあたりからは痛みはほとんどなくなり、痛みを感じない日々に喜んでいらっしゃいました。
治療のポイント
筋腫やチョコレート嚢腫を、漢方では瘀血(おけつ)と考え治療を行います。
血液がドロドロしている状態も瘀血と言います。
要するに余分なものが多いから排泄しよう!ということです。
ただし、今回の患者さんは、体質として血液検査にも引っかかるレベルの貧血がありました。
チョコレート嚢腫は瘀血なのですが、内膜症は貧血によって悪化します。
余分なものを排泄する一方で、足りない血液を補わねばなりません。
一見矛盾する2つの方法を漢方薬の組み合わせで可能にします。
微妙な匙加減がとても大事だと感じる症例ですね。