心因性頭痛~ストレスで悪化する頭痛~

心因性の頭痛の症例です。
30代 女性。

頭痛と頭重感がひどいので治したい!

小学校の頃からの頭痛もち。
頭がしめつけられる感じ、ズーンと押さえつけられているような感じ(頭重感)もあるため、常にスッキリしない。
妊娠中は頭痛がなく良好だったが、出産後に再び頭痛がするようになった。

【治療のポイント】

頭痛の原因は多岐に渡ります。
頭痛のみの治療の場合もあれば、他に治療を優先するべき症状(脳梗塞など)の随伴症状として出てくる頭痛もあります。心因性頭痛
気分によって、天候によって、時間によって、季節によって。

どんなタイミングで悪くなるか、又はどんなことをしたら良くなるか。
頭痛を点としてみるのではなく、身体全体のサインとして捉えることも必要かと思います。

西洋医学では偏頭痛のが起こるメカニズムは明確にされておらず、未だ仮説のままです。
東洋医学では『水』の流れが悪い場合(水毒)と『血』の流れが悪い場合(血毒)に起こると考え治療します。

血毒タイプ:肩コリや首コリ、背中のコリ・脳動脈硬化・過度のストレス・頭頂部や後頭部に出やすい

水毒タイプ:頭痛時に吐き気を催す又は吐く・側頭部(こめかみ~耳の後ろあたり)に出やすい

女性はホルモンの変動が激しいため、生理周期が頭痛に影響することも多いです。
PMS(生理前緊張症候群、生理前になるとイライラする)がある場合はこの線が濃厚です。

さらに、過度なストレス(五志の憂)によって悪化することがとても多く、この場合はその人に合った漢方薬を併用します。
心因性頭痛の場合、西洋医学では精神薬で対応しますが、副作用や依存性がひどいので飲みたがらない方も多いです。

その点、漢方薬は自然のものを使っているので安全です。
漢方のプロが体質を見極めたうえで漢方薬を選定するので副作用なく、効果もしっかりと出ます。

【体質チェック】
□冷えのぼせ(手足は冷えるが、暖房にあたると顔だけ熱くなる)
□肩こり、首こり
□低血圧
□生理血少ない 血の塊少し出る 生理痛(+)
□イライラしやすい
□生理前になると頭痛がひどくなる

併用薬
マクサルト(症状悪化時に服用)
イミグラン(予防的に服用)
イブ(上記の薬を飲んでも効果がないとき)

【糸練功でチェック】
五志 胆 陽証 0.5合
肩凝りとストレス、生理前の悪化などの体質を改善する漢方薬を選定。


28日後。
体調はすこぶる良好。
□頭痛 ← 頻度減少
□生理前のイライラ ← 軽減
□肩・首こり ← 気にならなくなった
□頭重感 ← 消失
病院の薬は全く飲まなかった。

今回の症例は「イライラから起こる頭痛」でした。
ストレスで体と心が緊張し、イライラしやすくなる。すると頭痛が起きる。
さらに生理周期が重なるとより悪化する。

症状や体質ひとつひとつの特徴をみると、複数種類の漢方薬が必要に思われますが、
この方は一種類の漢方薬で改善しました。(1日分300円)
いまは体質改善のために少量(三分の一量)で飲まれています。

ちなみにイライラの原因は、やんちゃな息子さんでした。
漢方薬を飲みだしてからは言うこと聞かなくても前ほどイライラしなくなったようです。

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