深刻な眼精疲労
眼精疲労と頭痛の症例です。
昭和29年生 女性
前回の内容はこちら
漢方薬を飲み始めてからおよそ2ヶ月が経ちました。
初めていらっしゃった時は、眼精疲労がひどく目をまともに開けていられず、たまらなくつらかったそうです。
頭痛もひどく、パニックみたいになっていたといいます。
(問診票を書くのもやっとのことだった、と今回明かして頂きました)
「頭痛と目がつらすぎて突然来ちゃいましたが、みてもらえますか?」と予約ではなく飛び込みでいらっしゃったので私もよく覚えています。
※漢方相談は予約優先ですが、もちろん飛び込みでいらっしゃっても大丈夫です。
眼精疲労に対し、上半身の血流をよくする漢方薬をお渡ししました。
症状がひどく、大変つらそうでしたので効果の高い「煎じ」で飲んで頂きます。
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問診票を書くにも目が大変で字もゆらゆら。
相談中もまばたきが多く、またドライアイがこじれて涙もぼろぼろ。
そんな状態だったのですが、なんと
「まさかこんなに早く効くなんて思いませんでした。」
「漢方薬を飲んだ翌日から目がスッキリして読書もできるようになりました!」
と嬉しそうに仰いました。
しかし、その後タブレット端末やPC作業をやりすぎて一時悪化しました。
なぜそんなにやってしまったのかお聞きすると、
お盆でお孫さんが遊びに来ていたため、一緒にゲームをしたそうです。
そういうこともありますよね(^u^)
その症状も漢方薬に明目仙を追加したところまたすぐに良くなりました。
また、首筋の張りがひどいとのことで、こちらはスクアレンを塗って頂くことに。
趣味でPCを使ったり読書は続けたい、ということで体質改善のために漢方薬は継続して飲んで頂いています。
治療のポイント
眼精疲労は肝(と腎)の経絡の異常が原因であることが多いです。
目の栄養は血液によって供給されます。
その血液は肝臓で貯蔵されているため、肝臓の血液タンクが空っぽでは、目を滋養することができません。
また、血液は充分にあっても供給するためのルートが混雑していたら届けられません。
これは血流が悪いと表現されることもありますね。
眼精疲労を治すためには、
①血液が十分にあるかどうか
②血液の流れは良いかどうか
③血液の流れを邪魔するものはないかどうか
以上が治療のポイントです。
この方の場合は、やせ方の女性、60代、体質チェックや問診からも①を重点的に、しかし②も必要ということで
①に対する漢方薬と②に対する漢方薬の配合比率を考え飲んで頂きました。
それが功を奏したのか、びっくりするスピードで改善しました。
しかし、血液の量や質は1週間や2週間では大きく変わりません。
ローマは1日にして成らず。
じっくりゆっくり改善させていきましょう。