夜驚症にも漢方薬!

夜驚症の症例です。
6歳 女児

夜驚症 夜、突然泣き出すので心配になって

「うちの娘のことなんですけど、夜中突然起きだしてワーワーすごい勢いで泣くのですが、これも漢方薬で治ります?」
今回は、日頃から漢方相談にいらっしゃっている方の娘さんの話です。

病院では「成長すれば治る」と言われましたが、心配になり相談にいらしゃいました

はつらつとした女の子。
生活上のストレスがないかどうか聞きましたが、少し神経質なところはあれど、小学校などでも特に問題はなさそうでした。

夜中に突然目を覚まし泣きじゃくる。翌日に本人に聞いても覚えていない。
典型的な夜驚症のようです。

 

体質チェック

ストレスが関係していそうな症状としては、
・夜中に目が覚め、その後眠れない
・トイレの回数が多い。
・特に夜中(中途覚醒後)に3回いく
・爪をかむクセがある
・寝起きが悪い
食事や便通などその他は特に問題なし

 

問診と糸練功から漢方薬を選定

①緊張をゆるめる漢方薬
②ストレスを発散させやすくする漢方薬
以上の2種類を飲んで頂くことに。

漢方薬を飲んで1ヶ月で症状はかなり軽くなり、2ヶ月経過する頃には症状は出なくなりました。

その後は症状が出そうな時にだけ錠剤を頓服しています。
本人も「漢方薬を飲むと気分が落ち着く」と言い、ストレスが多そうな時は漢方薬を率先して飲んでいるそうです。

 


 

そもそも夜驚症ってどんな病気?

漢方では夜驚症(睡眠時驚愕症)は精神的な気の乱れが原因だと捉えます。
恐い目に合った時のような叫び声に始まり、頻拍、呼吸促迫、多量の発汗などの症状が出ることもあります。
これらは自律神経のバランスが乱れたことで出ていると考えられています。

 

どうして夜驚症になってしまうの?

原因は明確にはされていませんが、日中のストレスの影響が大きいと思われます。
自覚するストレス、自覚のないストレス、環境によるストレスなど様々です)
小児は脳が発達途中ということもあり、正しい睡眠の仕組みが定まっていないことも影響しているでしょう。

 

発達障害との関連は?

一般的には発達障害があると夜驚症の症状が出やすいとされています。
ただしこれが誤解されやすいことで、夜驚症が出たから発達障害であるというわけではありません。

発達障害は脳が異常興奮しやすい状態ですから、夜に興奮してしまう夜驚症が出ても不思議ではなく、これは別の病気ではなく脳の異常興奮の一症状だということです。
脳の異常興奮 → 夜驚症 であり、 夜驚症 → 脳の興奮 → 発達障害 ではないということです。

こどもの漢方相談では発達障害との関連を質問される事が多いのですが、どんな症状も漢方の観点から見れば原因を探ることで解決法を見出せることも多く経験しています。
心配になったら遠慮なくお尋ねくださいね。

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