不眠症にも漢方薬
不眠症の症例です。
64歳 女性
併用薬 デパス
強度のストレスがきっかけで不眠症に、、、
□ 寝付きは良いが、1時間置きに目が覚める
□ 一度目が覚めるとなかなか眠れない
□ 精神安定剤(デパス)を飲まないと眠れない
体質チェック
・クーラーに弱く、冷えてかたくなる
・肩~首~背中が凝る
治療のポイント
不眠症と言っても、使う漢方薬は多岐に渡ります。
不眠症には〇〇湯などと簡単にはいきません。
不眠症のタイプとしては大きく2つに分けられます。
①水毒型
・寝付きが悪い
・熟睡感がない
・夢をはっきりと覚えていることが多い
・眠りは浅い
②血毒型
・寝付きは良いが、途中で目が覚めるとその後なかなか眠れない
・早朝(予定より早く)に目が覚めてしまう
・夢は見ない(ほとんど覚えていない)
・眠りは深い
これらの特徴と、その他の症状、ひとりひとりの体質を見極めた上で漢方薬を選定します。
また、これらの特徴が混在することもあります。
糸練功でチェック
脳ストレスの反応 胆 陽証 0.5合
緊張をゆるめ、睡眠をよくする漢方薬を選定。
効果を高めるため、竜仙を一緒に飲んで頂く。
↓
2回目(14日後)の相談時の変化は、
〇 就寝後2時間ほどで目が覚めるが、その後は知らない間に眠れている。
・ デパスはほぼ毎日服用している
↓
3回目(21日後)の相談時
〇 デパスは2日に1回くらいでも平気になった
・ トイレに行く回数が増えた(1日10~11回)
問診と糸練功の結果から体質が少し変化していると考えられたため漢方薬を変更。
水毒タイプに対する薬方も併用して頂く。
不眠症のご相談の場合、向精神薬(安定剤、睡眠薬、導入剤などなど)を服用していることも多いです。
「こわいから飲みたくない」「クセになるのはイヤだ」と仰る方も多く、それ故に漢方薬を求めるのでしょう。
当薬局の治療は、そういった西洋薬を「無理にやめる」ことはせず、あくまで「自然にやめられる」ようになることを目標にします。
体質が変われば睡眠の質も変わります。
すると向精神薬が「必要ではなくなる」だからやめられるのです。
漢方薬は体質改善ができるものですから、
不眠体質を快眠体質に変えることもできるのです。
つづく